<男子(SAMURAI BLUE)>
森保一はE-1をどのように活用するのか
サッカー日本代表森保一監督が18日、東アジアE-1選手権(19~27日)へ向けて、公式会見に出席した。
今回は国際Aマッチデー期間外に行われるため、代表メンバーは国内組で編成。
12年以来、10年ぶりに日本代表に復帰したFW宮市亮(29=横浜)、初招集のFW町野修斗(22=湘南)ら26人について、森保監督は「出来るだけ多くの選手を起用しながら大会に挑もうと思っている」と起用法を明かしています。
もともとE-1選手権は中国開催でしたがコロナの影響で日本開催となったことでパリ世代を招集する予定からワールドカップへ向けた国内組のテストに目的を切り替えています。
もともとはパリ世代強化に使う予定だったことから国内組で新たに試してワールドカップメンバーに新たに滑り込ませたいメンバーは森保監督の中では少ないと思います。
国内組にとっては、11月に迫るW杯カタール大会へ向けて、事実上、ラストアピールの場となります。
森保監督は
「W杯に思いを持っている全ての選手にチャンスがある」
と期待を寄せた。
チームは19日に香港戦(カシマ)、24日に中国戦(豊田ス)、27日に韓国戦(豊田ス)に臨む。
森保監督は
「タイトルを争う大会。
アジアでのレベルアップを図りながら、タイトルを取れるようにベストを尽くしたい」
と意気込みを口にしています。
7月16日予定の第22節「川崎フロンターレー名古屋グランパス」戦が名古屋の選手スタッフに新型コロナのクラスター発生によって中止になっているので初戦はこの2チームの選手が選ばれる可能性が高いですね。
初戦の香港戦に白星発進!
香港に6-0の圧勝!初招集7選手がA代表デビュー
日本代表は19日、EAFF E-1選手権で香港代表と対戦し、6-0で勝利した。
A代表デビュー戦のFW西村拓真(横浜FM)とFW町野修斗(湘南)、通算4試合目のMF相馬勇紀(名古屋)がそれぞれ代表初ゴールを含む2得点。
守備では急造チームの課題が露呈する場面もあったが、力の差を見せつける形で圧勝スタートを切っています。
国内組編成となったE-1選手権の初陣。森保一監督は4-2-3-1のシステムを採用し、GK鈴木彩艶(浦和)、MF水沼宏太(横浜FM)、MF藤田譲瑠チマ(横浜FM)、西村、町野の初招集5選手を先発に抜擢した。
パリ世代の鈴木がゴールを守り、4バックは右からDF山根視来(川崎F)、DF谷口彰悟(川崎F)、DF畠中槙之輔(横浜FM)、DF杉岡大暉(湘南)。
ダブルボランチはMF岩田智輝(横浜FM)と藤田が組み、サイドハーフは右に水沼、左に相馬。
2トップは西村と町野が務めた。
システムも中盤も横浜Fマリノスに合わせてきました。試合は相馬、西村、町野の2ゴールで快勝。鈴木、大南、水沼、藤田、西村、岩崎、町野の7選手がA代表デビューしたE-1初戦を白星で飾っています。
急造チームで練習時間もない難しい条件でしたが、選手が個人アピールに走りすぎることもなくチームとしても組織的にプレーできていたところに森保監督の能力の高さを感じました。
短い時間でも選手の組み合わせでそれなりの内容と結果を出すことは得意ですね。
香港相手だと押し込む時間が長くなるためサイドアタックが有効となる。
そこで両サイドにクロサーの水沼と相馬が幅を取り長身ストライカーの町野と西村が下がってボールを受けて相手ディフェンスのギャップを作り、できたスペースに突っ込んでクロスに入っていく非常にシンプルでかつ横浜Fマリノスのメカニズムを取り入れた攻撃は有効でした。
やはりクロスには2人以上入ることで得点確率が大幅に上がります。
西村のように豊富な運動量でクロスにも合わせることができる選手は海外組でもいないタイプなので、伊東純也や三笘薫からのサイド攻撃を軸にするなら西村は面白いですね。
また、三笘薫を先発で起用するならスーパーサブ役を用意する必要があり相馬はアピールに成功しました。
相馬は東京オリンピックのスペイン戦でもドリブルで打開できておりトゥーロン国際でも大活躍だったので国際試合で活きるタイプなのかもしれません。
町野に関しては長身ストライカーでポストプレーもできて守備でも貢献できる選手を必要とするならチャンスがあるかもしれませんがフォワードの争いは激しいですね。
まだ22歳なので大迫勇也が代表引退した後に町野にはチャンスが来るでしょう。
また藤田ジョエルも豊富な運動量でセカンドボールを回収していました。
彼もカタールワールドカップ後を考えると頼もしいですね。
谷口彰悟、山根視来の安定感は流石でしたが、交代した後に一気に精度が落ちたことを考えると他の選手は現在の日本代表メンバーに割って入るほどのアピールはできなかった印象です。
次の中国戦はサンフレッチェ広島のメンバーが中心になりそうです。
<女子(なでしこジャパン)>
初戦の韓国戦に勝利
サッカーの東アジアE―1選手権が19日に茨城・カシマスタジアムで開幕し、2019年に続く連覇を狙う女子日本代表「なでしこジャパン」(国際サッカー連盟=FIFA=ランキング13位)は韓国(同18位)と対戦し、2-1で勝利しました。
ゴールキーパーは田中桃子、センターバックに高橋はな、乗松、左サイドバックに宝田沙織、右に清水理紗。
ボランチに長野風香と林ほのか
トップ下に猶本光、右に成宮唯、左に宮沢ひなた、ワントップに植木理子となった。
WEリーグがオフシーズンとなっているためコンディション面でかなり厳しいなでしこジャパンは韓国代表にポゼッションを許すものの韓国はそこからの崩しの部分が上手くいきません。
前半終了間際には韓国代表のクリアミスが成宮唯にこぼれてフリーの宮沢ひなたが押し込み先制に成功。
後半は猶本光に代えてファンタジスタ杉田亜未が入ると攻撃が活性化していきます。
しかし、韓国代表はエースのチ・ソヨンが個人技で3人に囲まれながら決めて同点とされます。
しかしその直後には植木理子が個人技で2人ドリブルで抜いて折り返しを上がってきた長野風香が決めて勝ち越し。
最後は韓国代表のパワープレーに苦しみながらも逃げ切り初戦を勝利で飾っています。
今大会はFIFAが定める「国際Aマッチ期間」ではないため、国内組を中心に25人を招集したため1・5軍くらいのメンバーで男子ほどではないもののお試しという色が濃いメンバー構成になっています。
来年の女子ワールドカップW杯に向けてチーム力の底上げを図っていくためには若手に経験を積ませる意味でも重要な大会になります。
日本代表は韓国代表の攻撃にうまく制限がかけられずビルドアップもサイドに誘導されて奪われる苦しい展開でしたが、少ないチャンスをものにして粘り強い戦い方ができてきていました。
大会は男女とも4カ国・地域が参加。
なでしこジャパンは、カシマスタジアムで23日に台湾、26日に中国と対戦します。