今週のサッカー・・・
国内移籍
J1浦和の元日本代表FW興梠慎三が札幌へ期限付き移籍
セレッソ大阪の西川潤、鹿島アントラーズの垣田がサガン鳥栖にレンタル移籍
海外移籍
鹿島アントラーズ町田浩樹がベルギー移籍へ。
C大阪坂元達裕ベルギー1部移籍へ 今季33試合6得点、3月に初の代表入り
Jリーグから日本人選手のヨーロッパ移籍が相次ぐ
監督、コーチの就任
ガンバ大阪は片野坂知宏監督の招へいを発表
浦和レッズが新ゴールキーパーコーチにジョアン・ミレッ氏を招へい
国内移籍
J1浦和の元日本代表FW興梠慎三が札幌へ期限付き移籍
宮崎県出身の興梠は宮崎・鵬翔高から2005年に鹿島入りし、13年に浦和へ完全移籍した。
12年から昨季まで9季連続2桁得点を記録するなど歴代3位のJ1通算158得点を挙げている。
今季は負傷の影響やFWユンカーの加入で出場機会を減らし、出場20試合(先発3試合)1得点。
天皇杯決勝でもベンチ外となっていました。
浦和は来季も契約を残す興梠の慰留に努めたが、今夏に続く獲得オファーを提示し、12~17年に浦和の指揮を執ったペトロビッチ監督が率いる札幌でのプレーを決断した。
興梠慎三は
「またミシャとサッカーが出来ること大変うれしく思います。」
と恩師との再会を楽しみにしています。
レンタル移籍となった理由はレッズ側は浦和レッズで引退してほしいが、リカルド・ロドリゲス監督は評価しておらず出場機会は限られそう。
北海道コンサドーレ札幌としては、コロナ渦で新規外国人選手の獲得に支障がある中でミシャ監督のサッカーにすぐフィットするであろう興梠慎三選手はベテランで稼働率が落ちたとしても欲しい人材でしょう。
興梠慎三選手本人としては通算得点記録を伸ばしたいという3者の思いがレンタル移籍となった形だと思います。
遠藤保仁選手のようにガンバ大阪でポジションを失った後にジュビロ磐田にレンタル移籍をしてそこで活躍したら完全移籍という流れになる可能性もありますし、コンサドーレ札幌で思うような活躍ができずにレンタルバックして浦和レッズで数年プレーして引退ということも考えられます。
どれだけ通算得点記録を伸ばすことができるのかに注目したいですね。
C大阪の西川潤、鹿島アントラーズの垣田裕暉がサガン鳥栖に レンタル移籍
J1セレッソ大阪のMF西川潤が来季は鳥栖に期限付き移籍する。
パリ五輪世代で日本代表MF久保建英(マジョルカ)と同学年にあたる西川は、各年代別代表に名を連ねるなど早くから将来を嘱望されていた。
神奈川・桐光学園高時代にはドイツ1部レーバークーゼンに練習参加。
2020年のC大阪加入後もスペイン1部バルセロナが獲得に興味を示しているなど潜在能力に疑いのないレフティーだが、プロ入り後はキャリアが停滞。
今季は先発出場は6試合で無得点に終わりました。
今季7位と躍進したサガン鳥栖は主力選手や有望な若手の流出が止まらないため試合に出場できる可能性は高いです。
西川の課題はポジショニングや狭いエリアでのボールの受け方にあります。
前を向いてボールを受けられるとパスセンスとドリブルを活かすことができますが、その状況を自分で呼び込むことが苦手ですね。
オフザボールの動きでスペースを見つけて動き出すプレーも得意ではないので、新天地での飛躍に期待です。
鹿島アントラーズ所属で今シーズンは徳島ヴォルティスで活躍した垣田裕暉をサガン鳥栖が1年間の期限付きで獲得することが決定的。
垣田は、187センチの大型ながら、スピードも、献身性も兼ね備えるストライカー。
鹿島から期限付きで徳島に加入していた今季は、エースとして36試合に出場し、チームトップの8得点をマーク。
チームは最終節でJ2降格が決まったが、10月には鳥栖戦、横浜FC戦と2試合連続で2得点を挙げるなど、J1でも通用する力を示した。
サガン鳥栖はFW山下敬大がFC東京へ、酒井宣福が名古屋へ移籍したことから、新たな得点源として期待されます。
海外移籍
鹿島アントラーズ町田浩樹がベルギー移籍へ。
鹿島アントラーズの東京オリンピック日本代表DF町田浩樹が、ベルギー1部サンジロワーズに期限付き移籍が決定的なことが、分かった。
同じ五輪代表のMF三笘薫とチームメートになり、欧州での挑戦をスタートさせる。
鹿島の下部組織出身の町田は、左利きで190センチと長身のセンターバック。
今季は自身最多の34試合に先発出場するなど欠かせない存在となり、チームを後方から支えた。
サンジロワーズは今季1部に昇格したばかりだが、現在リーグ最多得点、最少失点で首位を走っている。
三笘は今夏に加入すると、左ウイングバックとして定位置をつかみ、得点を重ねているが、冬にはプレミアリーグへの移籍も噂されています。
サンジロワーズのシステムは3バックで町田は3バックの左でポジションを狙うことになります。
鹿島アントラーズは犬飼智也と町田浩樹のセンターバック2人が放出となりますが、関川郁万が育ってきていますが、左利きのセンターバックは貴重なので代役を見つけることは大変でしょう。
名古屋グランパスのキム・ミンテの獲得が決まっていますが、もう一人必要でしょう。
キム・ミンテを失った名古屋グランパスはセレッソ大阪のチアゴを獲得してセンターバックを確保しました。
C大阪坂元達裕ベルギー1部移籍へ
今年初めて日本代表入りしたセレッソ大阪MF坂元達裕が今冬、ベルギー1部オーステンデに移籍する可能性があることが分かった。
来季もC大阪との契約を残すため、完全か期限付き移籍かなどを調整しており、交渉は大詰めとのことです。
天皇杯で準決勝で敗退した際には、セルティックに移籍が決まった旗手玲央と同様に泣き崩れていたことから海外移籍では?という噂がネット上で出ていましたが、やはりといったところです。
創設40年目を迎えたオーステンデは、攻撃的なサッカーを掲げるベルギー1部の中堅クラブ。18チーム中12位におり、日本選手は所属していません。
レフティーの坂元達裕は、1年目の20年は33試合2得点、今季はキャリアハイの33試合6得点の結果を残した。
3月に初めて日本代表に選ばれ、6月のW杯アジア2次予選タジキスタン戦で国際Aマッチデビューしていました。
セレッソ大阪は移籍に備え、同じ左利きで山形に所属するMF中原輝の獲得に乗り出したとも伝えられています。
同じ左利きのドリブラーなので後釜にはぴったりですね。
Jリーグから日本人選手のヨーロッパ移籍が相次ぐ
2021年は、夏に伊藤洋輝、田中碧、川辺駿、古橋亨梧、オナイウ阿道、三苫薫がヨーロッパに移籍して冬には渡辺剛、前田大然、町田浩樹、旗手玲央、井手口陽介、坂元達裕、前田直輝が移籍するでしょう。
これからも増えるかもしれません。異例の海外流出のシーズンとなります。
共通点は23歳から27歳までの中堅クラスが移籍していることです。
移籍金にプラスして育成補償費がかかる23歳未満よりも安くてすでに完成されつつある選手の獲得が増えている印象です。
一昔前には大学からJリーグを経てヨーロッパ移籍は遅いと思われていましたが、古橋亨梧や三苫薫の成功例が示すように大学とJリーグを経た海外移籍も今後は増えていくでしょう。
コロナ渦が終わるとヨーロッパ移籍は、さらにこの流れは加速していくものと思われるので、ヨーロッパのシーズンオフとなる夏にはさらに大きな数がヨーロッパに渡る可能性は十分あります。
北海道コンサドーレ札幌の小柏剛にもスコットランドからオファーが来ましたが、保留という形で残留しています。
このように目をつけられている選手は他のクラブにも多いでしょう。
小柏剛は日本代表に初選出されたことでリストに載った可能性が高いですが、1月の代表合宿に招集された山根視来、渡辺皓太、上田綺世、脇坂泰斗、相馬勇紀、谷晃生、瀬古歩夢、荒木遼太郎、西尾隆矢も夏の海外移籍の可能性があります。
Jリーグクラブはヨーロッパ移籍を阻害するのもよくないですが、慈善事業でもないので、移籍金をしっかり取って青田買いされない工夫が必要となります。
ヨーロッパの市場で日本人選手が評価されているのはうれしいことですが、Jリーグでヨーロッパよりも成長できる環境を作っていくことも重要となるでしょう。
監督、コーチ就任
ガンバ大阪は片野坂知宏監督の招へいを発表。
G大阪は2021シーズン、明治安田生命J1リーグを12勝8分け18敗の13位でフィニッシュ。シーズン途中には残留争いにも巻き込まれ、5月に宮本恒靖元監督から松波監督に交代していた。
新指揮官として来季からチームを率いる片野坂監督は、2016年から2021年まで大分トリニータを指揮。
就任当初にはJ3リーグだったチームを1年でJ2に引き上げ、2018年にはJ1昇格も果たす。
その後2019年から2シーズンに渡って残留を成し遂げていた。大分は2021シーズン、J1リーグを9勝8分け21敗の18位で終えて降格の憂き目に遭い、退任を発表。
一方でリーグ戦終了後も続いた天皇杯では準優勝となり、改めて手腕を見せつけていた。
コーチには大分トリニータで片野坂知宏とコンビを組んだ安田好隆が就任。
2011年9月からはポルトガルのポルト大学スポーツ学部大学院へ進学。
同大学教授のヴィトール・フラーデが創案、ジョゼ・モウリーニョが実践するトレーニング方法論「戦術的ピリオダイゼーション」を学んでいます。
戦術的ピリオダイゼーションとは、戦術をトレーニングに落とし込み、選手が自然な形で戦術的に動くように導く指導法です。
戦術家の片野坂監督と選手への落とし込みに優れた安田コーチのコンビで大分トリニータは大きく躍進しましたが、ガンバ大阪でもこのコンビがどのように仕事をしていくのか楽しみですね。
浦和レッズが新GKコーチにジョアン・ミレッ氏招へい
浦和が来季の新GKコーチにスペイン出身のジョアン・ミレッ氏を招くことが分かった。
小都市・ゲルニカから多くのプロ選手を輩出し、論理的な指導・育成に定評がある世界的コーチ。
13年から湘南の育成組織、17~18年はFC東京で林彰洋らを指導した。
19年から奈良クラブ、今年から筑波大でGKコーチを務めたが、来季は同じスペイン出身のリカルド・ロドリゲス監督が率いる浦和で指導にあたる。
浦和のGK陣は元日本代表の西川周作、東京五輪代表の鈴木彩艶に加え、来季はJ2水戸のGK牲川歩見が加入する見込み。
選手だけではなく、現役引退を発表し来季はアシスタントGKコーチを務める塩田仁史を育てることも狙っているでしょう。また、西川周作と鈴木彩艶を競わせながら、どちらかが出場できなくても学びがある環境を用意することで、リーグとACLに出場するクラブの守備底上げを図ります。