コパアメリカ2019なぜ日本が出るのか?~メンバー選考までを解説
今回はコパアメリカ2019に出場する日本代表の特集です。
ウルグアイ、チリ、エクアドルと同組となりましたが
そもそもコパアメリカ(南米選手権)になぜ日本が出るのか?~メンバー選考まで解説していきますので
最後までご覧ください。
コパアメリカ出場の経緯
南米大陸王者決定戦コパアメリカは南米の国の数がヨーロッパ、アジアよりも少ない12カ国しかありません。
ホスト国としては採算が取れないので試合数を増やしたいという思惑があり、招待国を招いていました。
メキシコ、アメリカなど北中米のチームが多かったですが、日本がアジアで初めて2000年に招待されて以降、アジアの国への招待が増えていて今大会は日本とカタールが出場します。
北中米、ヨーロッパ、アフリカは同時期にゴールドカップ、EURO、アフリカネーションズカップがそれぞれがあるため招待が難しいですから、アジアカップが半年前に終わっているアジア圏から招待しようという経緯があるわけですね。
とくに日本は放映権が高く売れるのか、毎回のように招待を受けていたものの、Jリーグの日程と被ることや2012年は震災があって出場を見送ったりして20年ぶりに今回出場することとなりました。
森保監督がU23と兼任なのでA代表の選手が招集できなくても若手中心でチームを編成できるということも出場を決めた要因でしょう。
20年前に出場したトルシエ監督もオリンピック世代兼任でした。
というわけでチーム編成で不透明な点もありますが、森保監督が出場を強く希望したということが出場の理由の一つのようです。
また、ブラジルでの開催となるので、日系ブラジル人が多くブラジルサッカー界との繋がりが強い日本に出場して欲しいというオファーも日本サッカー協会を動かした理由の一つでしょう。
招集メンバー
コパアメリカに招集できるメンバーには制約がいろいろあります。
まず、アジアカップに出場したメンバー23人は所属クラブの同意がなければ出場できません。
すでに大迫勇也選手が所属するブレーメンは招集を拒否していますね。
そしてJリーグも開催中なので国内組も招集には東京オリンピック世代限定や各クラブ一人までなどの制約が付くでしょう。
森保監督は「幅広い年代で代表を組むことは考えられるかなと思います」とコメントしていますので招集可能な海外組と東京五輪世代のJリーグ勢で編成する可能性が高いですね。
また、20年前のコパアメリカでは所属クラブの事情で招集できなかったのは唯一の海外組だった中田英寿選手だけでそれ以外はベストメンバーでしたが結果は1分2敗で内容的にはかなりショックな大会でした。
トルシエ監督はこの大会をきっかけに世代交代を決意して 前年のフランスワールドカップメンバーだった相馬直樹、井原正巳、秋田豊、呂比須ワグナー、城彰二、岡野雅行を見限っています。
南米は芝が粘土質で対戦相手は1対1に強いので、国際試合で必要となる個人能力の有無がはっきりと出る大会になることでしょう。
若い世代がこの大会を経験するのは良いことだと思いますね。
3バック導入のチャンス?
森保監督はサンフレッチェ広島時代に3バックで一貫して戦っていて、東京オリンピック世代も3バックシステムですが、A代表ではロシアワールドカップのチームを継続する形で4-4-1-1システムで戦っています。
アジアカップ決勝では戦術的な柔軟性を欠いたことが要因の一つとなり敗退していますし
東京オリンピック世代も多く招集されるコパアメリカはA代表で3バックを試すチャンスといえるでしょう。
また、南米勢は4-4-2系のシステムが多く森保監督が得意とする3-6-1は相性が良いとされています。
そのためコパアメリカは戦術的にも注目ポイントが多いですね。
対戦チームの特徴
グループステージで対戦するのはウルグアイ、チリ、エクアドルです。
ウルグアイ
ウルグアイは守備に定評があり、センターバックのゴディン選手、ボランチのトレイラ選手は世界的にも有名です。
チームの顔は2トップのルイス・スアレス選手とカバーニ選手です。
2人で得点を取ることが出来るのでチーム全体は後方で守備的に構えることが出来ます。
日本代表は昨年の親善試合で勝っていますが、スアレス選手もいなかったですし日本がホームだったので勝てた部分も大きいです。
コパアメリカでは本気度も違うでしょうし、昨年10月のキリンチャレンジカップ2018で日本代表に負けている分、十分な対策をして臨んでくるでしょう。
FIFAランキングは7位。
チリ
チリは攻撃的で素早いパスワークが魅力のスタイルで、体格も小柄ですばしっこくボールを扱う技術が起用なので日本とも共通点が多いチームです。
日本が見習ってほしいのはボール奪取能力ですね。
ボールを奪わないと技術も発揮できないということを南米でもまれているチリはよく分かっていると思います。
また、ボール奪取能力が高いので攻撃ではボールキープ力も磨かれます。
注目選手はバルセロナ所属のビダル選手です。
ボールを奪う能力に優れたハードマーカーです。
また、アーセナルのアレクシス・サンチェス選手もビッグネームであり、チリ代表のエースストライカーです。
FIFAランキングは13位。
エクアドル
エクアドルはFIFAランキングは58位と日本(ちなみに日本は50位です)より低いですが、2002、2006、2014年にワールドカップ出場を果たしています。
南米予選を勝ち抜くのは強豪国でも難しいので、格上ととらえたほうが良いでしょう。
標高2800mを超える高地である首都キトで南米予選はホームで驚異的な勝率を誇ります。
標高が高いので心肺機能が鍛えられていますね。
ただし、今回はブラジル開催なので高地のアドバンテージがないですし、勝ち点3を狙いたい相手です。
マンチェスターユナイテッドのアントニオ・バレンシア選手がチームの中心です。
グループステージの行方は?
グループ2位に加えて3位になったチームのうち得失点差で上位2チームが決勝トーナメントに進出します。
現実的にはエクアドルに勝って勝ち点3をとればグループステージは突破できるでしょう。
チリ、エクアドルのどちらかと引き分けると2位通過も期待できます。
3位通過なら次の対戦相手はブラジル、2位通過ならアルゼンチンの可能性が高いです。
1位通過ならベネズエラかパラグアイの可能性が高いので、1位通過が圧倒的に有利です。
チリ、ウルグアイも1位通過を狙ってくるでしょうし日本相手には勝利が必須条件と相手は考えますね。
日本はそこにつけ込みたいところです。
2019年6月14日21:30(現地時間、日本時間は2019年6月15日8:30です)に開幕試合ブラジルvsボリビア戦でコパメリカ2019が開幕します。
注目選手
コパアメリカ2019の注目選手はまずはネイマール選手ですね。
ブラジル開催ですし大会の顔として扱われることでしょう。
日本代表では中島翔哉選手に注目です。
アジアカップは怪我で招集されませんでしたのでコパアメリカは招集可能となります。
新たな日本代表の10番として期待される中島翔哉選手の実力が分かる大会となるでしょう。
また、昌子源選手、香川真司選手はロシアワールドカップの主力組ですが、森保ジャパンでの招集はありませんし、招集への制約も当てはまりません。
実力的にも年齢的にもこのまま招集されないのは不思議といえる選手だと思うので個人的に招集されるかどうかも含めて注目しています。
また、アルゼンチン代表のメッシ選手が代表復帰するのではといわれているのと、メッシ選手の後継者として期待されているユベントス所属のディバラ選手も大会の話題をさらう選手かなと思います。
最後に
いかがでしたか?
今回はコパアメリカ2019の特集でした。
「コパアメリカ2019なぜ日本が出るのか?~メンバー選考までを解説」で
歴史のあるレベルの高い大会に出場できるチャンスはワールドカップ以外でなかなかないので、良い経験になることは間違いないでしょう。
20年前は子ども扱いされたというぐらいレベルの差があった印象なので、今大会も難しくなるでしょう。
一人でも多くの選手が台頭してほしいですね。