9月6日、9月9日のU-22メキシコ代表、U-22アメリカ代表との強化試合に望むU22日本代表メンバーをポジションごとにみていきます。
今回の登録メンバーは22人ですが、東京五輪は18人。
そこにオーバーエイジが最大3人入ってくるのと、A代表に呼ばれた堂安律選手、久保建英選手、冨安健洋選手、板倉滉選手がいないことを考えると、これらのメンバーから東京五輪に入るのは半分以下でしょう。
一体だれが生き残るのでしょうか?
最後までご覧ください。
ゴールキーパー
小島亨介 大分トリニータ 大迫敬介 サンフレッチェ広島
A代表に招集された経験を持ち、J1で唯一のレギュラーポジションを掴んでいるサンフレッチェ広島の大迫敬介選手が1番手です。
大分トリニータで控えに甘んじる小島亨介選手も育成年代で世代別代表の常連だったので国際経験が豊富で総合力が高いゴールキーパー。
この二人がいるので、東京五輪ではオーバーエイジは使用しないと予想します。
山口瑠伊選手(エストレマドゥーラUD・スペイン)、小久保玲央ブライアン選手(ベンフィガ U-23・ポルトガル)の二人の海外組は一気に成長する可能性もあると思うので、注目したいですね。
流通経済大学から横浜Fマリノス加入が決まっている大学ナンバーワンゴールキーパーのオビパウエルオビンナ選手も将来性が高く期待されていますね。
ディフェンダー
立田悠悟 清水エスパルス 岩田智輝 大分トリニータ 大南拓磨 ジュビロ磐田 岡崎慎 FC東京 町田浩樹 鹿島アントラーズ 瀬古歩夢 セレッソ大阪
ディフェンダーは、A代表に冨安健洋選手、板倉滉選手が招集されているので、激戦区です。
このメンバーから最終的に選出されるのは2人ぐらいでしょう。
コパアメリカで評価を高めて、3バックの右と右サイドバックをこなす大分トリニータの岩田智輝選手は使い勝手が良いタイプです。
大南拓磨選手、岡崎慎選手はトゥーロン国際大会で存在感をアピールしていてこのチームでの実績があります。
町田浩樹選手は鹿島アントラーズで急成長中の左利き長身センターバックです。
セレッソ大阪でレギュラーポジションを掴んだU20ワールドカップの中心で年少世代のナンバーワンセンターバックの瀬古歩夢選手が今回初招集されています。
古参の立田悠悟選手は所属チームでのパフォーマンスも良くないので、ここでアピールできないともう呼ばれないかと。
本職サイドバックが居ないのは心配ですね。
4バックを選択するならオーバーエイジでサイドバックを選ぶかもしれません。
ミッドフィールダー
菅大輝 北海道コンサドーレ札幌 杉岡大暉 湘南ベルマーレ 渡辺皓太 横浜F・マリノス 松本泰志 サンフレッチェ広島 田中碧 川崎フロンターレ 安部裕葵 バルセロナ 長沼洋一 愛媛FC 齊藤未月 湘南ベルマーレ 遠藤渓太 横浜F・マリノス 高宇洋 レノファ山口FC 橋岡大樹 浦和レッズ
ボランチは柴崎岳選手がオーバーエイジで招集されることが濃厚といわれていますね。
A代表板倉滉選手がボランチで起用される可能性もありますから、競争は厳しいですね。
今回のチームはトゥーロン国際大会で大活躍した川崎フロンターレの田中碧選手、U20ワールドカップで10番を背負った斎藤美月選手が中心となるでしょう。
昨年のアジア大会で存在感を示した渡辺皓太選手、松本泰志選手もアピールしたいですね。
レノファ山口FCの高宇洋選手は守備の複数ポジションが出来るのが強み。
左ウイングバックは人材豊富で北海道コンサドーレ札幌の菅大輝選手、湘南ベルマーレの杉岡大暉選手、横浜Fマリノス遠藤渓太選手はJ1のレギュラークラスで活躍中。
杉岡大暉選手が一歩リードという印象ですね。
逆に右ウイングバックは人材難です。
橋岡大樹選手はセンターバックが本職で所属チームでも出番を失っていますし、長沼洋一選手はトゥーロン国際大会で及第点といえる活躍でしたが、J1での実績は無いです。
オフェンシブミッドフィールダーはバルセロナBで評価を高めている安部裕葵選手しか招集されていません。
このことから4-4-2システムを試すのかなと予想しています。
このポジションはA代表の堂安律選手、久保建英選手に加えて海外組で今回招集できなかったであろう三好康児選手( ロイヤル・アントワープFC・ベルギー)、伊藤達哉選手(シント=トロイデン・ベルギー)、中村敬斗選手( FCトゥウェンテ・オランダ)、食野亮太郎選手(ハート・オブ・ミドロシアンFC・スコットランド)がいますから、ほかの選手を招集してもオリンピックに選ばれる可能性は無いと判断したのかもしれません。
フォワード
前田大然 CSマリティモ 上田綺世 鹿島アントラーズ 小川航基 水戸ホーリーホック
フォワードはこの世代の得点王の上田綺世選手が法政大学から鹿島アントラーズに正式加入してすぐに得点を量産中。
ポルトガルリーグに移籍して、初ゴールを決めている快速の前田大然選手。
この世代で最も注目されていたものの怪我で存在感を薄めていた小川航基選手はJ2水戸ホーリーホックへの移籍をきっかけに復活しており、タレントが揃いつつあります。
A代表の大迫勇也選手がオーバーエイジでの招集を所属クラブに拒否されているので、この3人の中から2人がオリンピックでは招集されるでしょう。
攻撃的なポジションならどこでもこなす旗手玲央選手という選択もあり得ますが、今回は他の選手のテストのために見送られた形です。
オーバーエイジの行方
森保監督はオーバーエイジの招集を明言しています。
オーバーエイジ3枠はディフェンダーもしくはゴールキーパーとミッドフィールダー、フォワードと守備陣、中盤、攻撃陣に一人ずつ入れるのがバランスが良くて、各ゾーンのリーダーとして期待できます。
守備陣では吉田麻也選手、長友佑都選手、酒井宏樹選手。 中盤では遠藤航選手、柴崎岳選手、中島翔哉選手。 攻撃陣では大迫勇也選手、南野拓実選手。
あたりがA代表での活躍を考えると候補となってくるでしょう。
このうち、中島翔哉選手、南野拓実選手は、東京五輪世代に同タイプの優れた選手がいるので必要はなさそう。
大迫勇也選手、酒井宏樹選手は所属クラブが拒否することが濃厚ですね。
となると吉田麻也選手、長友佑都選手、遠藤航選手、柴崎岳選手が候補となってくるでしょう。
フォワードに候補が居ないので大迫勇也選手が呼べない可能性が高いのは痛いですね。
注目ポイント
今回のU22日本代表の北中米遠征での注目点はメンバー選考はもちろんですが、システムにあります。
この世代は森保監督がサンフレッチェ広島時代に使用していた3-6-1システムを基本として戦ってきましたが、A代表は西野JAPANの4-2-3-1を継続して使用していて、五輪世代とA代表の混合チームで臨んだコパアメリカでは4-2-3-1を使用しています。
どちらのシステムで臨むのかでU22日本代表東京五輪世代の戦い方が見えてくるでしょう。
この世代のU20世代は4-4-2システムを一貫して使用してきたので、4バックがやりやすいのかなという気がします。
最後に
今回は「サッカーU22日本代表の北中米遠征メンバーから五輪生き残りを考える」でU22日本代表東京五輪世代の特集でした。
このチームがU22日本代表東京五輪のチームに続いていくというよりは、オーバーエイジを含めてU22日本代表五輪世代の中心選手はA代表にいて、補完する役割として今回の北中米遠征があるという印象です。
U22日本代表東京五輪で先発を勝ち取るためには、このチームではなくA代表を狙う必要があるでしょう。
どの選手がA代表に招集されていくのか注目したいですね。