日本代表・将来のサムライブルーを背負う 東京五輪世代の注目選手は?
今回は日本代表の東京五輪世代の現状について紹介していきます。
A代表と同じ森保一監督が兼任で務めている五輪世代は、すでにA代表の主力として活躍している選手や、海外でレギュラーとして活躍する選手もいる、豊富な人材を誇る「東京世代」の注目選手と強化戦略を紹介していきますので最後までご覧ください。
強化戦略
東京五輪世代のシステムは3-6-1を用いていて、A代表やU20、U17で採用している4-4-2(4-4-1-1)とは一線を画しています。
3-6-1は森保一監督がサンフレッチェ広島時代に用いていた得意のシステムであり、A代表より森保一監督の色を出すサッカーを目指していますが、A代表との兼任により、活動期間が被り、森保一監督が直接選手を見ることが出来ない時期が続いています。
今後3-6-1システムをメインに強化を進めていくのかどうかはチームの行方を大きく左右しそうです。
守備時に5-4-1となるこのシステムではワントップのポストプレーと運動量に依存することになりますが、依存できるほどの個人能力を持っているフォワードが現状見当たらないことがボトルネックになって、いまいちチームとして機能してないという印象を受けています。
A代表と兼任の横内コーチが五輪世代を見ることが多いですが、戦術を浸透させていくうえでコーチングスタッフ内での連携が重要となるでしょう。
また、2019年には6月、9月、10月に海外遠征を予定していて自国開催の五輪世代の強化に力を入れていますね。
海外組
五輪世代が海外でプレーする選手はおそらく史上最多でしょう。
オランダリーグ・フローニンゲン所属の堂安律選手、板倉滉選手。
オランダリーグ・PECズヴォレ所属の中山雄太選手。
ベルギーリーグ・シントトロイデン所属の冨安健洋選手。
ドイツブンデスリーガ2部のハンブルガーSVの伊藤達哉選手。
ウクライナ1部リーグのFCゾリャ・ルハンシーク所属の浦田樹選手。
ポルトガルリーグ・ブラガ所属の安西海斗選手。
ポルトガル1部リーグ・ベンフィカ所属の小久保玲央ブライアン選手。
スペインリーグ3部リーグのエストレマドゥーラUD所属の山口瑠伊選手がヨーロッパでプレーしています。
A代表
堂安律選手、冨安健洋選手の二人がすでにA代表・レギュラークラスでプレーしています。
森保一監督が五輪世代と兼任なので意識的に若い世代を登用している可能性もありますが、過去と比較しても五輪世代がA代表に食い込んでくるスピードは早いです。
二人とも海外組であることも特徴的ですね。
ただし、二人に続いてA代表レギュラーに割って入りそうな選手は現状見当たらないですね。
五輪世代の年長組
東京五輪世代の年長組は2015年のU17ワールドカップではアジア予選敗退。
2017年のU20ワールドカップではベスト16に進出しましたが、準優勝国のベネズエラに敗れています。
冨安健洋選手、中山雄太選手、堂安律選手、小川航基選手、遠藤渓太選手、杉岡大輝選手らがこの世代の中心といえるでしょう。
中盤にパサータイプの選手が少ない一方でセンターバックのビルドアップ能力が高いという特徴を持った世代ですね。
五輪世代の年少組
東京五輪世代の年少組はU17ワールドカップのベスト16で優勝したイングランドにPKで敗れています。
U20ワールドカップは順調にアジア予選を突破していますね。
「久保世代」とも呼ばれますが、突出した選手の存在が全体を引き上げるという意味では史上最高の呼び声が高い1999年ワールドユース(U20ワールドカップ)で準優勝に輝いた小野世代(現コンサドーレ札幌所属)の黄金世代とも共通点があります。
この「久保世代」は新黄金世代とも呼ばれていて史上最高のタレント軍団の呼び声も高いですね。
久保建英選手、安部裕葵選手、伊藤洋輝選手、橋岡大樹選手、田川亨介選手、平川怜選手が中心選手として期待されています。
すべてのポジションでタレントが豊富で新黄金世代の称号にふさわしい選手が揃っています。
オーバーエイジ枠の使い方
U23世代以外に3人まで起用することが可能なオーバーエイジ枠ですが、森保一監督はすでにオーバーエイジ枠の使用を前向きに考えていると明かしています。
A代表との兼任を活かしてU23代表に速い段階でA代表の選手を混ぜてテストとして試しながらオーバーエイジ枠の選手を見極めていく方針です。
一方でオーストラリアリーグで活躍中の本田圭佑選手もオーバーエイジ枠での五輪出場を目指していると公言していて扱いが注目されていますが、森保一監督が目指すA代表とU23代表の垣根をなくしながら世代融合を図り、オーバーエイジ枠を決めていくという強化方針とA代表を引退した本田圭佑選手の招集は矛盾します。
森保一監督にとっては本田圭佑選手が東京五輪を目指していることが邪魔になる可能性もあるかなというのが個人的な感想ですね。
メディアはすでに本田圭佑選手の東京五輪出場を既定路線としてストーリーを作っている記事をチラホラ見かけますが、本田圭佑選手の次の時代を作る大会となって欲しいですね。
また、東京五輪世代のメンバーを見るとフォワードとボランチが人材不足なポジションだと思うので、大迫勇也選手、柴崎岳選手or守田英正選手とゴールキーパー(シュミット・ダニエル選手か中村航輔選手)が選ばれる可能性が高いと予想します。
五輪メンバー有力候補
「ゴールキーパー」は2017年U20ワールドカップの正ゴールキーパー小島亨介選手と、すでにサンフレッチェ広島でレギュラーポジションを掴みつつある大迫敬介選手、ポルトガルリーグの名門ベンフィカに移籍した小久保玲央ブライアン選手が有力どころですが、絶対的な存在がいないのでオーバーエイジ枠を使う可能性も高いポジションです。
「センターバック」は人材が豊富です。
板倉滉選手、冨安健洋選手、中山雄太選手がすでにJリーグで活躍してヨーロッパに移籍しています。
「サイドバック」or「ウイングバック」では左サイドの湘南ベルマーレの杉岡大暉選手、右サイドは浦和レッズの橋岡大樹選手の評価が高いですね。
「ボランチ」は人材難ですね。
名古屋グランパスの伊藤洋輝選手、東京ヴェルディの渡辺皓太選手、FC東京の平川怜選手がいますが、まだ有力候補といえる選手はいないのでセンターバックの中山雄太選手をボランチにコンバートして起用する試合も多くなっています。
「攻撃的ミッドフィールダー」は人材豊富でA代表主力の堂安律選手が頭一つ抜けた存在ですが、他にも、Jリーグで主力クラスになっているのが、2018年ベストヤングプレーヤー賞受賞の鹿島アントラーズで10番を任されている安部裕葵選手が台頭してきています。
また、左利きの横浜Fマリノス三好康児選手とFC東京久保建英選手、ドイツブンデスリーガで活躍中の伊藤達哉選手も候補に入っています。
ドリブラータイプが多いのも特徴といえるでしょう。
「フォワード」はセンターフォワードタイプのジュビロ磐田小川航基選手、ムービングストライカータイプの法政大学上田綺世選手が有力です。
シャドーストライカータイプの岩崎悠人選手、前田大然選手がいますが横一線という状況でオーバーエイジ枠の使用の可能性が高いポジションといえるでしょう。
最後に
いかがでしたか?
今回は「日本代表・将来のサムライブルーを背負う東京五輪世代の注目選手は」で東京五輪世代の日本代表の現在地についてまとめてみました。
個人的にはパサータイプの選手が不足している東京五輪世代のキーマンとして川崎フロンターレの田中碧選手が台頭してくることを期待しています。
若い世代は急に選手が成長するので今後どのような選手が台頭してチームが成長していくのか楽しみですね。