2020シーズンは川崎フロンターレの圧勝で決まり、降格もなくJ1に関しては、何に注目して見てよいのかよくわからないので、今後のスケジュールをおさらいして今後の展開と、来季のJリーグについてまとめてみました。
今後のスケジュール
J1はこのまま予定通り試合が進むと12/19にJ1最終節が終わり、12/27に天皇杯準決勝で川崎フロンターレが進出をすでに決めていて、Jリーグ2位のチームとアマチュアから勝ち上がった2チームが対戦し、1/1には決勝となります。
1/4には横浜Fマリノスと柏レイソルが対戦するルヴァンカップ決勝が予定されています。
来季のJ1の開幕は2月21日で1月2週にはキャンプに入るチームが多いでしょう。天皇杯とルヴァンカップに参加するチームはオフが1か月ありません。
新型コロナウイルスの隔離期間を考えると外国人選手はオフに帰国することは難しいといえるでしょう。
20チームで降格4チーム
来季のJリーグは今シーズン降格がなかったため20チーム38試合が行われ、通常より4試合多い日程をこなす必要があり、東京オリンピックの中断期間が1か月程度あることを考慮すると、4か月中断した今シーズンと同様に過密日程のスケジュールになります。
また、中位~下位が濃厚のチームは今シーズンの途中から来季の降格枠「4」を回避に向けた準備を進めていて、若手を積極登用し、戦力の底上げを図りながら主力組を酷使せずに戦っています。
サガン鳥栖、湘南ベルマーレは高校生も起用し若手が経験値を上げて来季計算できる戦力になっています。
清水エスパルスは攻撃的なスタイルへの転換を目論みクラモフスキー監督を招聘したものの、来季の残留へ向けて現実路線に変更。セレッソ大阪を退任するロティーナ監督が新監督候補に挙がっています。スペインで残留請負人と呼ばれたロティーナ監督は頼もしいでしょう。
北海道コンサドーレ札幌は怪我をしたチャナティップを短いオフシーズンを考慮して早期帰国させる代わりに契約延長を勝ち取り、フリーだったウーゴ・ヴィエイラを残り2か月で獲得。来季のストライカー候補として試用期間を設けました。
1年間任せる助っ人ストライカーが外れだとリスクが大きいので保険をかけたといえるでしょう。
このように下位チームは今シーズンの結果にはさほど重きを置いておらず、来シーズンの残留へ向けた熾烈な戦いがすでに始まっています。
リカルド・ロドリゲス監督の招聘に動いている浦和レッズやロティーナ監督を交代させるセレッソ大阪、三浦淳宏監督のまま来季も行くとは思えないものの他に主要な監督候補もいないヴィッセル神戸あたりは、危機感を持たないとJ2に落ちる可能性があるシーズンだと思います。
降格リスクは、通常のシーズンでは18分の2ですが、来シーズンは20分の4となり、5チームのうち1チームが落ちると考えると降格争いとは無関係といえるのは上位の数クラブだけでしょう。
最低でもシーズン10勝しないと残留は難しいと考えられます。
また、チーム作りの時間がなかなか取ることが難しいシーズンになるので、新監督を迎えるチームよりも継続性を持ったチームが優位で過密日程では選手層が厚いチームが優位になります。
さらにアジアチャンピオンズリーグのレギュレーションも決まっておらず今シーズン同様にアジアチャンピオンズリーグ出場チームの負担は大きくなるでしょうし、川崎フロンターレも盤石ではありません。
VARは復活の方針。不透明な交代枠。
来季のJリーグは今シーズン中断していたVAR判定を再開させる予定です。
また、FIFAは
「2020年にあるいくつかの大会は、新シーズン開幕前に通常よりも回復と準備の期間が短くなる可能性がある。さらに、多くの大会では、開幕の遅延や主要国際大会により終了時期の後ろ倒しが不可能なことによって、2020-21シーズンを短期間で消化することになる」
と発表して、主催者の決定次第で来夏に開催されるEURO2020やコパ・アメリカ、東京オリンピックなどでも5人の交代が可能になっています。
夏に新シーズンを迎えた欧州リーグではイングランドプレミアリーグが3人枠に戻しましたが、大半は5人交代のままでリーグを再開させています。
Jリーグも今シーズンの過密日程と来季も20チームでオリンピック中断期間ありの過密日程なので5人交代が継続されると予想しますが、公式にはまだ決まっておらず、東京オリンピックが交代枠3になると、それにあわせる可能性もあるでしょう。
J2は上位3チームが好調のまま残り4試合
J2の第37節は徳島ヴォルティス、アビスパ福岡、Vファーレン長崎が揃って勝利し、38節は徳島ヴォルティスが勝利してアビスパ福岡は引き分け、Vファーレン長崎が敗戦して徳島ヴォルティスが勝ち点80、アビスパ福岡は74、Vファーレン長崎が70となっています。
徳島ヴォルティスとアビスパ福岡は最終節で直接対決を残しているので、引き分けで両チーム昇格できる状況になる前にVファーレン長崎としては最終節までに勝ち点で追いついておく必要があります。
アジアチャンピオンズリーグはJリーグ勢3チームが決勝トーナメント進出に近づく
アジアチャンピオンズリーグではヴィッセル神戸がグループステージ1位突破を決定。
横浜Fマリノスもグループステージ突破1位の可能性は高く、突破は決定。
FC東京は最終戦で勝てば決勝トーナメント進出が決まります。
過密日程の中で最終戦までにグループステージ突破を決めて余裕をもって今後の日程に備えることができなくなったFC東京はエースのディエゴ・オリヴェイラが悪質なタックルを受けて怪我で今シーズンは難しそうですし、上位進出へ向けて厳しくなっています。
横浜Fマリノスとヴィッセル神戸は比較的余裕をもってグループステージ突破を決めたので、決勝トーナメントでも期待して良さそうですが、あまり勝ち残るとJリーグの日程を消化しきれなくなる問題もあるので、応援した方が良いのかよく分かりませんね。
Jリーグは帰国後の2週間隔離を特別に免除してもらえるように要請していますが、これが通らないようでは全日程の消化は難しくなるか、12/19以降に無理やり日程を入れるかどちらかですね。
来シーズンのアジアチャンピオンズリーグ出場チーム争いの行方
今シーズンの1位、2位がアジアチャンピオンズリーグの本選に出場し3位がプレーオフからの参加になりますが、今シーズンは天皇杯がイレギュラーな形でJリーグから1位、2位しか参加しないので、天皇杯のアジアチャンピオンズリーグ枠が余ります。
結局はリーグ3位も本選に出場して4位がプレーオフから参加することが濃厚です。
天皇杯でアマチュアチームが優勝した場合はどうなるのかはまだ決まっていません。
J1リーグの現時点(12/03)での勝ち点は、
2位が31試合消化で勝ち点59のガンバ大阪
3位は31試合消化で勝ち点56の名古屋グランパス
4位は32試合消化で勝ち点55の鹿島アントラーズ
5位が30試合消化で勝ち点55のセレッソ大阪
となっていて6位以降は勝ち点差がついているのでこの4チームの中から3チームと優勝の川崎フロンターレが来季のアジアチャンピオンズリーグに出場することになるでしょう。
さいごに
Jリーグの終盤戦にさしかかり、移籍の噂も飛び込んでくるシーズンになりました。
前例のない大変なシーズンをここまで消化できたことはとりあえず良かったですね。
来季も新型コロナウイルスの影響は残るでしょうしオリンピックもあるので大変なシーズンになるでしょうが、来シーズンを乗り越えると通常モードに戻りますし、Jリーグの日常が帰ってくると思います。
来シーズンまで耐えるために高年棒のベテラン選手が引退したり戦力外通告を受ける事例が増えるでしょう。
移籍市場での動きもいつもとは違うと思うので各クラブどのような動きになるのか注目したいと思います。