2020年久しぶりの代表戦!カメルーン戦とコートジボワール戦をレビュー。

久しぶりの代表戦!カメルーン戦とコートジボワール戦をレビュー

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今週は久しぶりの日本代表戦の内容を中心にレビューしていきます。約1年ぶりに強敵とのマッチメイクを実現したJFAはもっと褒められても良い気がします。今回は良い仕事をしましたし、視聴率が高ければ深夜帯でも欧州でマッチメイクすればコンディションの良い強敵と戦うことができるのでたくさんの人に見て欲しいですね。

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約1年ぶりの代表戦は内容のあるものに。

オランダで開催されたカメルーン戦とコートジボワール戦ですが1年ぶりで海外組のみでチームは編成され、おそらく食事中も感染予防策のために会話などは制限され基本的には個室で過ごすという生活だったと思います。
そのような環境で合流して2日でチームとしての向上が図れるのかという疑問を払しょくする試合になったと思います。
日本国内でアフリカ勢を招集すると若手選手ばかりで長いフライトの後でコンディションが悪くモチベーションも低いことがよくありますが、オランダで開催したことでカメルーン代表はヨーロッパで活躍する選手がスタメンに並び、コンディションもモチベーションも高かったですね。

カメルーン戦では苦手としていたポジショナルプレー対策を披露

前半戦は4-3-3でゴールキーパーを含めてロジカルにビルドアップするカメルーンに前線からのプレスがはまらず、カメルーンペース。キーパーからのロングフィードが狙いでしたが、レギュラーキーパーのオナナが新型コロナウイルス感染で離脱したことで失点には直結しませんでしたが、戦術的に上回られた前半でした。
後半は3バックに変更し森保監督が得意とする3-6-1にシステムを変更しますが、これまでの3-6-1のやり方とは異なり前線からマンツーマンで対応。
4バックのセンターバック2枚を2シャドーが牽制し、アンカーをセンターフォワードが監視。
3トップには3バックで対応するというアグレッシブな戦術変更を行い、後半は日本ペースで試合が進むもスコアレスドローでした。
森保JAPANがこれまで苦手としていたポジショナルプレー対策としてマンツーマン守備という対抗策がそこそこ機能したというのがこの日の収穫で戦い方のオプションが広がったと思います。
柴崎岳選手のコメントによるとハーフタイムでいつもは選手同士で修正点を話すところを監督がアクションを起こしてくれたとコメントしています。
このコメントからも戦術的に大きな問題が生じていない場合は森保監督は選手に修正を任せて主体性と柔軟性を高めるチーム作りで、これはJFAの意向でもあるので、森保批判によくある監督が動かない、修正しないなどの指摘は的外れかなという気がします。
この試合は、いつも通りのやり方でうまくいかないことを想定して修正案を用意していて、それが、これまでに披露したことがないアプローチでした。
後半、3-6-1に変更した森保JAPANは相手のゴールキーパーも含めたパターン化されたビルドアップにマンツーマン守備で対抗するという積極的な守備を披露します。
マンツーマン守備で問題になるのは最終ラインで1対1に負けると失点に直結するリスクがあることですが酒井宏樹、冨安健洋の個人能力で完封したのは流石でした。
また、アンカーを大迫勇也が見るために0トップに近い状態となり相手はディフェンスラインのコントロールがしやすい状況となりますが、ここへも森保監督は手を打っています。
右サイドの伊藤純也に背後を狙わせたり高い位置に張り出して1対1の状況を作りだすことでディフェンスラインを牽制して右サイドから何度かチャンスを作っています。
身体能力が高いカメルーン相手でも戦術兵器として伊藤純也のドリブルとスピードが使えたことは収穫です。
また4-3-3のポジショナルプレー対策に3-6-1の0トップ気味でマンツーマン守備で捕まえるやり方は北海道コンサドーレ札幌が横浜Fマリノスに対して行ったことと似ていたことも興味深いです。
北海道コンサドーレ札幌は6月にJFA夢フィールドを拠点にして1か月合宿しており、森保監督は同じ職場で仕事をしていたため練習見学も頻繁にしておりミシャ監督ともかなり喋ったのではないでしょうか。
森保監督にとってミシャはいまだに師匠的な存在なのかもしれません。
しかし、このポジショナルプレー対策は守備の1対1で負けると機能しません。
ミドルゾーンで陣形を圧縮して相手を捕まえることでそのデメリットが出にくくなる工夫は見られましたが、最終ラインではどうしても同数で守る局面が出てきます。カメルーンより強い相手に通用するのかは不透明で一人抜れたあとの対応やボックス内での守り方に関して詰めていく必要があるでしょう。
攻撃に関しては、森保監督は個人能力やパターン攻撃よりもコンビネーション中心に形成してきたことから、久しぶりに集まったことや、これまで中心だった中島翔哉が不在だったこともあり、物足りなさが残ったといえるでしょう。

コートジボワール代表戦は守備面の安定と選手層の厚さが収穫

コートジボワールは5-3-2、日本は4-2-3-1で前半は相手をサイドに誘導してボールを奪ってから同サイドで前進していく狙いで、伊藤純也の右サイドからの仕掛けはこの試合でも脅威となっていました。
また、カメルーン戦と比較してゴールキーパーからのビルドアップがシュミットダニエル中心に安定していたところも成長を見せたといえるでしょう。
この日の日本代表はサイドバックのオーバーラップは限定的で少ない人数で攻撃を完結させる狙いで、後方のスペースを消すことで守備は安定。攻撃では背後のスペースを鈴木武蔵が狙い潰れ役をこなし続けたことで、成り立っていた戦術でした。
カウンター寄りのゲームプランであれば大迫勇也より鈴木武蔵は計算できるプレーを見せたと思いますし、代表には定着しそうです。あとは得点だけですね。
後半は4-3-3にコートジボワールは変更してきて守備がハマらなくなり何度か個人能力から散発的なチャンスは作りますが、守勢に回ります。
カメルーン戦を振り返ると3-6-1への変更が有効だったと思いますが、選手からアクションはなく森保監督も動かず後半87分に3バックに変更し植田直通を投入。
日本の左サイドからクロスを上げられていたことと、右サイドで堂安、伊東のマークのずれからの得点を狙っていたのでしょう。
森保監督は左サイドの中山雄太にはバランスを取るようにあまり高い位置をとらないように指示しています。
結果的にはセットプレーから植田直通が決勝点を決めて日本が1-0で勝利しました。
相変わらず、森保監督は放任主義で選手がピッチ上で解決するコミュニケーション能力を養うための我慢を続け、この日も戦術的なメッセージを出したのは87分から。
攻撃面では中島翔哉の不在や久々に集まったためか攻撃の形がなかなかできなかったのはカメルーン戦と共通していますね。選手同士のアドリブを失わない方針ですから、仕方ない部分はありますが、もう少し基本的な形があった方が、選手もやりやすい気はします。
この試合では遠藤航、鈴木武蔵、室屋成、中山雄太が身体能力の高いコートジボワール相手に対人プレーで強さをみせたのは頼もしかったですね。
中山雄太は貴重な左利きで複数ポジションをこなすので招集メンバーに入れておくとメリットが大きいですね。
また、2試合連続で完封した吉田麻也、冨安健洋のコンビは日本サッカー史上最高といっても過言ではないでしょう。

さいごに

久しぶりの日本代表戦で準備期間がない中で攻撃面ではイマイチ良いところがなかったですが、守備面で組織的に機能させたことは評価されるべきでしょう。
攻撃は新型コロナ渦で活動中止しているあいだに森保JAPANで中心を担ってきた選手はレギュラーポジションを所属クラブで失ったり、別のポジションで起用されたりしているので、新しい攻撃陣の組み合わせを探る必要があり、コートジボワール戦でのメンバーは一つの可能性を示しました。

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